佐野眞一が殺したジャーナリズム


佐野眞一による『週刊朝日』連載記事「ハシシタ 奴の本性」が大きな社会問題になった2012年10月、ネットの世界では、もうひとつの大問題が「炎上」。『あんぽん』などのベストセラー作品を執筆しつづけてきた佐野眞一の盗用・剽窃問題だ。なぜ「パクリ」を繰り返すのか?なぜ版元は黙認しつづけるのか?誰も追及できなかった出版界のタブー。

2013年04月22日刊行 宝島NonfictionBooks 定価1200円

今、ひとりの「カリスマ」が、業界構造の頂点から転げ落ちようとしている。カリスマの名前は佐野眞一氏。近年では書籍『あんぽん 孫正義伝』が、十数万部も売れたベストセラー作家にして、大宅賞作家だ。人は彼のことを「ノンフィクション界の巨人」と呼ぶ。しかし「巨人」は「虚人」だったことが、2012年10月に起きた佐野氏による『週刊朝日』の連載記事「ハシシタ 奴の本性」の人権侵害問題を契機に、いみじくもバレてしまった。

実は「ハシシタ 奴の本性」が表のメディアで騒動となっていたのと同時期、佐野氏のかつての仕事仲間、猪瀬直樹・現東京都知事のツイートをきっかけに、27年間にもわたる「盗用・剽窃」行為が、ネットメディアの精緻な調査によって次々と暴かれた。ネット発、前代未聞の「大量盗用スキャンダル報道」に、大手週刊誌も追従するものと期待された。しかし……一部の報道を除けば、いまだにこの一件は黙殺されている。

本書は27年前に佐野氏から盗用の被害を受けたノンフィクションライター溝口敦氏の発案によって誕生した。

佐野氏は「ハシシタ 奴の本性」問題、さらには『ガジェット通信』荒井香織記者の追及に対して、『週刊ポスト』『創』誌上で釈明文を公表してきた。佐野作品を「商品」として頒布する版元は、この釈明文によって「禊(みそぎ)」とする腹積もりのようだが、だからといって27年間にわたる盗用行為に“恩赦"が与えられる道理はない。

本書では、出版界内部からの自浄作用を促すことを目的に、佐野作品に発覚した140件以上の盗用・剽窃箇所(ネットメディアではまだ指摘されていない盗用を多数発掘)および、その疑惑をすべて公開するとともに、佐野氏の釈明がいかに欺瞞に満ちたものなのか、徹頭徹尾、指弾する。

溝口敦氏の切れ味するどい批判論考を中心に、佐野取材班として活動してきたジャーナリストの安田浩一氏・今西憲之氏×断筆派のジャーナリスト西岡研介氏の激論座談会、佐野ブランドが週刊誌ジャーナリズムの「てっぺん野郎」に上り詰めた業界構造の解析、盗用被害者の手記、告白、そして新たに発見された「無断引用」への佐野氏の詫び状公開など、内容は盛りだくさん。

全出版人、マスコミ関係者、取次ぎ、書店関係者、そして何よりも「佐野文学ファン」必読の書! 読者はこうして27年間、欺かれてきた!

 


佐野眞一が殺した
ジャーナリズム

昭和梟雄録


池田大作の通信簿を公開、三越「なぜだ!」岡田茂解任劇場、中川一郎は中折れする血筋か

2009年11月20日刊行 講談社 定価876円(税別)

細悪党の時代の首領たち
「梟雄」とは残忍で猛々しく、悪智慧にすぐれた勇者、悪者をいう。時はバブル前夜、悪党の時代。昭和の掉尾を飾る8年間に、意気みなぎる著者が現代・文藝春秋・諸君!等に寄稿した人物ルポを採録。ホテル・ニュージャパン横井英樹、トヨタ創業家豊田章一郎、全日空若狭得治、豊田商事永野一男、創価学会の池田大作と矢野絢也……。事件の渦中にいる梟雄たちへの直撃インタビューも交えた、闇の紳士録である。現在も爪痕を残す「9人のその後」を付す。

 


昭和梟雄録

細木数子 魔女の履歴書


テレビがひれ伏す稀代の“女ヤクザ”が歩んだ欲望の戦後史!

2006年11月29日刊行 講談社 定価1300円(税別)

細木数子を人としての品格ゼロ、低俗、恥を知らない女と決め付けることは易しい。
だが逆に時代の持つ低俗性が細木を生み育てた一面がある。
彼女の少女期は日本の敗戦とぶつかった。
空襲で焼け野原になった街、スリと掻っ払いしか生きる道がなかった戦災孤児、米兵の袖を引く街娼、愚連隊やヤクザとなった復員兵や学生崩れの群れ
―――そういう時代を生き延びて細木の今がある。
(略)
彼女はどう生まれ育ち、ついには「視聴率の女王」にまで成り上がったのか、詳細に跡づけることが本書のテーマである。

 


細木数子 
魔女の履歴書


食肉の帝王 同和と暴力で巨富を掴んだ男

講談社ノンフィクション賞受賞!!
金丸信から星野仙一まで政・官・財・暴を操る!
食肉店の奉公人から身を起こし、同和と暴力の威光で日本を“裏支配”した食肉業界のドンがこの一冊を機に逮捕!!

2004年11月20日刊行 講談社+α文庫 定価838円(税別)

“最後のフィクサー”浅田満―――自民党のドンから山口組五代目、さらには宝塚のスター、元横綱・北勝海に元阪神監督・星野仙一まで・・・その“威光”は、広く日本社会に浸透している。同和と暴力を背景に,途方もなく肥え太った男の半生を赤裸々に綴った衝撃作!! 政・官・財・暴を手玉に取った「食肉業界のドン」が、狂牛病騒動に乗じてわれわれ国民の“血税”を貪り喰らう様を暴く!

 

旧版に


食肉の帝王
同和と暴力で巨富を掴んだ男


武富士 サラ金の帝王

逮捕!!「武富士のドン」が初めて語った“金貸しの掟”
消費者金融業のオーナーたちは,いかにして大金持ちとなったか!? 武富士、プロミス、アコム、アイフル・・・庶民の小遣い銭を貪り喰らう輩(やから)たちの素顔とは!

2004年4月20日刊行 講談社+α文庫 定価781円(税別)

 塀の内側に堕ちた武井保雄・武富士前会長が,自らの金銭観,人生論を赤裸々に語る―――巨大化したサラ金業者を牛耳るドンたちの素顔に迫り,コマーシャリズムに隠された、業界の懲りない非人道的実態を告発。
一連の山口組ドキュメントなど,現代社会が内包するきわどい問題に,果敢に斬り込み続ける著者だけが書ける、「拝金主義のカリスマ」たちの本性!!

 

旧版に


武富士
サラ金の帝王


山口組四代目 荒らぶる獅子

一言でいうたら,男だった、ということで死にたいわ・・・

1999年2月20日刊行 講談社+α文庫 定価880円(税別)

 山口組四代目竹中正久、一和会の兇弾に斃れる(たおれる)!「一言でいうたら、男だった、ということで死にたいわ・・・」極道社会の頂点を極めた襲名からわずか202日。刺客に銃殺された竹中正久の壮絶な生きざまを,関係者の証言と綿密な取材で描く。溝口敦の山口組ドキュメント第2弾。

 

旧版に


山口組四代目
荒らぶる獅子