巨大組織のNO,2を描出した極道ノンフィクション!「日本一の子分」として山口組・田岡一雄に仕えた山本健一。その波瀾万丈の生きざまを、後継者・渡辺芳則ら関係者の実名証言をもとに構成した力作
1989年4月30日刊行 徳間書店 定価1250円
山本健一には、どことなく猛々しいイメージがつきまとう。若い頃の仇名はピス健であり、二丁拳銃の健であった。話がこじれればいきなりピストルをぶっ放す感じがある。
健一の抗争歴には、鶴田浩二襲撃事件、谷崎組若頭・野沢修殺人未遂事件、福岡事件での現地指揮、大阪戦争の総指揮などが数えられる。こと他組織との抗争に関するかぎり、後に一歩も引かない強気の人であり「いけいけの健」の名こそふさわしい。
健一は非常な負けず嫌いだった。およそ勝ち負けが結果にでる事柄については、どのような瑣末なことでも負けることを嫌った。
[序章より」
|