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溝口敦の斬り込み時評 No.536(26年9月7日)
六代目との抗争終結で勝ちどきを上げているのは絆會

兵庫県の公安委員会はこのほど特定抗争指定暴力団に指定されている六代目山口組と絆會について、指定期限の延長を見送ると発表した。
指定はこれまで8回にわたり延長されてきたが、9月20日までの今回の扱いを最後に、延長を見送る、つまり特定抗争指定を解除すると決めたわけだ。
以後、両派は双方とも相手に対してドンパチをやらかさないと見込まれている。
昨年4月、六代目山口組の森尾卯太男本部長らが兵庫県警本部を訪ね、宣誓文を提出、抗争終結を宣言したが、宣誓文には、
「山口組は処分者の井上、入江(神戸山口組)、池田(池田組)らとの抗争を終結する事にしました。尚、山健組処分者の織田(絆會)とも今後一切揉める事はしません」
といった旨を記していた。絆會に対しても「不戦の誓い」を出したわけだが、絆會の場合、これまでの両派の戦績を見返すと、六代目山口組側のマイナス、絆會側のプラスと出そうなのだ。
他の反六代目側、つまり神戸山口組も池田組も六代目山口組、中でも弘道会系組織に若頭を射殺されるなど、圧倒的に六代目側に攻撃を許して、ろくに報復もできていない状態である。
だが、絆會だけは23年、神戸市内でラーメン店を営んでいた弘道会直参の湊興業組長・湊学を、指名手配中の絆會若頭・金澤成樹が射殺したほか、長野県宮田村で弘道会系に移籍を決めた組長を拳銃で撃ち、水戸市でも六代目側の一心会系三瓶組若頭を射殺するなど、赫々たる戦果を挙げ、六代目側に目立った反撃を許していない。
分裂抗争中の17年、絆會はたしかにボディガード役の楠本勇浩を射殺されているが、これはいうまでもなく六代目山口組側の犯行ではなく、神戸山口組・井上邦雄組長の側近である菱川龍己による襲撃だった。
とすれば、今や勝ちどきを上げて主流の座を占めた六代目山口組とすれば、面白くない戦況であり、今なお絆會に一矢報いたいと願ったとしても不思議ではない。しかし、六代目山口組側は前記したように絆會を含めた終結宣言を出している。
「特定抗争指定」は抗争相手の池田組、絆會と外れ、残すところは神戸山口組のみになったが、今後、公安委員会はどう出るのか。神戸側との指定も外し、結論をはっきりさせないまま、山口組の分裂抗争はすべて終わり、めでたしと手を打つのか。それとも抗争を再燃させるのか。

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