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溝口敦の斬り込み時評 No.532(2026年7月6日)
絆會、織田絆誠代表を狙った事件で逃亡犯逮捕の余波

9年前、絆會(当時の団体名は任侠山口組)の織田絆誠代表を狙い、結果として織田のボディガード楠本勇浩を射殺して逃亡、全国に指名手配されていた神戸山口組傘下、山健組系一勢会幹部・黒木こと菱川龍海己容疑者が6月23日、兵庫県警により逮捕された。
逮捕の端緒は山口県警によるもので、兵庫県警は山口県下松市の集合住宅に踏み込み、寝ていた菱川の身柄を確保したという。
彼は9年間も逃亡を続けた。外部からの援助がなければ、逃亡は成立しなかったはずだ。彼に絆會・織田代表の襲撃を命じたのは神戸山口組の井上邦雄組長だったと見て、ほぼ間違いなかろう。井上組長の織田代表に対する恨みや憎悪は激しいものがあった。
だが、その後、神戸山口組は衰退の一途をたどり、しかも井上邦雄組長自身も神戸の自宅まで競売に取られる始末で、近年はどこまで菱川を経済的に支えられたか、疑問が残る。
そこで浮上するのがその後、六代目山口組に移籍した山健組の中田浩司組長である。彼は現在、六代目山口組の若頭補佐に上って、経済的には富裕といっていい。
中田組長と菱川との関係は9年前、共に井上組長の下にあって、絆會あるいは六代目山口組への攻撃を命じられる立場にあった。
現に菱川の襲撃事件の際、付近の防犯カメラに自動小銃を持ってウロウロしていた、当時SNS上でみどりマンとか呼ばれた男が写っていた。これが中田組長自身だったのではないかと疑われていた。
中田と絆會の織田は一時期、共に山健組若頭、また山健組組長の座を争うライバルとされていたから、中田が織田を狙った襲撃事件に参加したとしても、なんら矛盾はない。
要は、菱川と中田組長はその当時、織田代表を亡き者にしようとする共通の目的を持っていた可能性があり、そのことを今回の菱川逮捕で、菱川自身が自供する可能性があることである。
そしてさらにいえば、2019年8月、神戸の弘道会関連施設の前で弘道会組員が銃撃され、片腕を失わせる事件が発生したが、この実行犯として逮捕された中田組長は検察側の論証、防犯カメラでの映像が「中田組長ではない可能性がある」として、地裁、高裁ともに無罪を宣告されたが、この事件についても、菱川容疑者が何事か具体的な情報を持っているかも知れないことである。

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