421)山健組西川若頭がコロナで死亡し飛び交う謀略情報(21年7月5日)


 山口組の分裂抗争では各派とも、ここ当分、音を鳴らせないだろうという見方で一致しているようだ。音が鳴るのはオリパラが閉幕する9月初旬以降だろう、と。もちろん抗争継続への世論の反発を考えてのことである。

 今に始まったことではないが、各派とも中間層以下はシノギに苦しんでいる。とりわけ飲食店がらみ、みかじめ料や用心棒代が主たる資金源の組員、外で物を売るテキ屋系組員の打撃は大きく、今や極貧状態に落ち込んでいる。

 ヤクザが新型コロナに感染しやすいとはいえないが、40代以上は持病を抱える者が多い。肝臓や腎臓、心臓を病んでいる者、脳血栓を持っている者、糖尿病や透析をやっている者などは抵抗力がなく、あっけなく息を引き取るケースが多いという。

 6月6日には5代目山健組の西川良男若頭(6代目健竜会会長)が新型コロナで死んだ。ご存じの通り、同組の中田浩司組長は神戸の弘道会施設前で弘道会系組員を自ら銃撃した容疑で逮捕、拘束されており、西川若頭の死で首脳部2人が不在となった。

 そのような折り、一度は神戸山口組を脱出、六代目山口組に走って弘道会・竹内照明組長の預かりになっていた山健組系の幹部が高山清司若頭の指示で率いる組ごと5代目山健組に戻そうという話が発生した。

 死んだ西川若頭は「この者はうちで処分済みだ。弘道会が戻したいと言っても、そう簡単には戻せない」と弘道会側に断り続けていたという。

 この話が西川若頭の死後、表に流出、山健組周辺に波紋を広げている。

「中田組長は前から『敵は名古屋(弘道会)だ』と言っていた。にもかかわらずこうした話が出るのは弘道会と話ができていることの証拠ではないか。山健組を六代目山口組に売ろうっていうのか。冗談じゃない」(五代目山健組系の組員)

 というわけである。かと思うと、こうした戻し話の全体が高山若頭一流の謀略だから、まともに受け取るな、という声も出ている。

「高山若頭はたしかに『5代目山健組には触るな』と指示を出していた。しかしだからといって、一度引き取った者をわざわざ山健組に返せと高山が指示するか。山健組の混乱を狙った謀略に決まっている」

 今のところ5代目山健組は神戸山口組から離脱して一本どっこの中立を通している。中田組長自身は六代目山口組への復帰を一度は画策したようだが、それは中田組長の逮捕後、ご破算状態になった。

 その話が今になって復活しつつあるのか。分裂抗争は現在、攪乱情報が飛び交う謀略戦の様相である。