410)六代目山口組・高山若頭が説く「まじめなヤクザ道」(21年1月4日)


 山口組の分裂抗争は去年末までに決着せず、今年に持ち越された。現状、六代目山口組が圧倒的に優勢だが、かといって近々抗争が解決するようなメドは立っていない。

 六代目山口組の最終的な抗争指揮は高山清司若頭が執っているが、改めて彼が抗争にどのような考えを持っているのかチェックしてみよう。

 以前、高山像に詳しい弘道会の幹部や組員などに話を聞いたが、高山若頭が好んで口にするのは「まじめ」だという。

「喧嘩するのでも、まじめに喧嘩しろ。ふざけ半分でするなっていうこと。上に報告するのでも、まじめに報告せよといいます。そのまじめっていうのは事実、現実に対するまじめさだと思う。ウソはもちろん、いい加減をものすごく嫌う。だから、ヤクザの道でもその人間がまじめなら、なんとかしてくれるという安心感がある」

 ヤクザの道でまじめとはどういうことか。

「極端のことをいうなら、懲役に行かない、懲役に行くことを恐れるような組員なら、要らないってことです。たとえば上の人間が『お前のところ、兵隊おるか』と聞いて、下の者が『おります。いつでも使って下さい』と答えたら合格です。これを『おるか、おらんか、ちょっと調べてみます』と返事をしたら、その場で根性を見られる。ペケがつく。

 一事が万事、こういうことで、懲役行かんでなぜヤクザかって考えがある。そのかわり懲役に行った者に対しては、その家族を含めて、シャバにいる組員より大事にする。懲役に行った者がいるから、俺たちうまい飯を食えるんだという考えが徹底してるんです」(元弘道会組員)

 逆に高山若頭が破門、絶縁した組員に対しては徹頭徹尾冷たいという。

「破門になったいうんは組織を裏切ったからだ。そんな者になぜうまい飯を食わせる必要がある? わずか十円の飯でも食わさんと考えている。弘道会は他の組とは違う。破門されたからには徹底的にやられる。まして警察とつるんだことで破門された日には、命の保証さえない」

 一昨年10月、神戸山口組の中心勢力山健組の組員2人を射殺した弘道会系組員丸山俊夫被告(70)が大晦日、拘置所で死亡したが、弘道会はこうした丸山の遺族に対し、殺人の敢行を賞揚し、慰労するために多額の金品を贈ることはもちろんである。抗争での賞揚行為は暴力団対策法で中止命令が出せる決まりだが、ほとんどヤクザ側は無視している。

 高山若頭のこうした考えに基づく攻撃指令が物をいい、今のところ六代目山口組が優勢といえるが、しかし高山の考えはすでに時代に後れ、現代ヤクザ社会に合わなくなってきている。