388)特定抗争指定以来、それぞれの組でそれぞれの動き(20年1月27日)


 1月5日、六代目山口組と神戸山口組が特定抗争指定暴力団に指定されて以来、両派の抗争はピタッと止まっている。さすがの高山清司若頭にしても特定抗争指定は脅威なのか。

 警察庁と兵庫県警本部が高山若頭にアワを噴かせたいと狙っているのは確かなようだ。警察庁詰めの記者が言う。

「山口組は尼崎の街頭で神戸の古川恵一幹部に自動小銃を乱射、ハチの巣にした。一歩間違えれば、関係のない通行人を巻き添え死させる大惨事だ。それと警察が警備している目の前で拳銃を発砲、山健組組員2人を射殺した。

 どちらも警察を舐めきった犯行だ。そういうことなら、高山(若頭)にもう一度臭い飯を食ってもらおうじゃないか。奴をまたムショに叩き込んでやる、と考えている幹部はいます。両事件の突き上げ捜査でパクられないなら、次に税金関係だ、と別のカードも用意しているようです」

 誰だって70過ぎての服役はご免だろう。他方、神戸山口組もまるで振るわないが、20日、神戸市内の建設会社に銃弾2発を撃ち込むカチコミ事件があった。真偽は不明だが、とりあえずこの事件について、地元の噂を紹介しよう。

「この会社の社長は地元建設組合のボスで、特に生コン関係では仕切り役をやるほど力がある。長らく山健組に近かったが、最近弘道会側に接近を始めた。山健組はせっかくのカネづるが逃げていくと慌てたのか、銃弾を見舞った。次は血をみることになるぜって脅しでしょう。

 事情を知る地元では、山健はピストルの筒先をカタギに向けて、どないするつもりや。向ける先は名古屋とちがうんかい、と言ってます。喧嘩するにもまずカネの確保ってわけですかね。カネ、カネです」

 またこのほど任侠山口組の名も山菱の代紋も捨てて脱皮した「絆會」はなにより警察の受けがいいようだ。絆會に近い事業家が言う。

「警察は絆が山口組の名を捨てて、喜んだようですよ。賢明な措置だ。これなら神戸山口組を離れて絆に移れば、少なくとも特定抗争指定からは逃れられる、新規に入って来る組員が増える、って。

 まあ、ヤクザが反権力、反警察じゃないっていうのは変な気もします。しかし、日本の警察は香港警察とはちがうし、絆自体が『市民に受け入れてもらえるヤクザ、反社といわれることからの脱却』を目標としてますから、警察のいい子になるってこともあり、なのか。ヤクザはどこでも、多少とも『親警察』が現実なんですね」

 体制を補完するヤクザは、江戸期以来の伝統かもしれない。