349)全盛期の22分の1になった山健組の名簿流出(18年5月28日)


 かつて「山健組にあらざれば山口組にあらず」とさえ囃されていた山健組が5月16日、5代目山健組へと代替わりした。それまでの井上邦雄組長は神戸山口組の組長だけに専念し、山健組の方は中田浩司若頭が新組長となった。

 問題は代替わり直後に「5代目山健組」名簿が外部に流出したことである。それも新役職や電話番号、登録組員数まで記した念入りなもので、登録組員の合計は322名と明記されている。

 かつて渡辺芳則組長が率いていたころの山健組は組員数7200人、山口組全メンバーの3分の1を占め、渡辺組長自身がこう豪語していた。

「俺には2度と大きな抗争を起こしたくないという気持ちがあるからね。そのためには極端にいうたら、その辺の街の団体の相撲取りがかかってきてもあかんいうぐらいの差をつけとかんと。ちょっとぐらいの差やったら、相手が勘ちがいしよる。向こうが攻めてきたら、返しは早いぞと。もう1週間ももたさんぞぐらいの力の差をつけとかなあかんと俺は思うとるからね」

 それが今や22分の1に縮小してしまった。しかも24日ごろから「4代目山健組」と題する名簿がSNSなどで拡散し始めた。4代目の全登録者数は1319名。このうち離脱や絶縁・除籍などの処分者は赤字で示され、合計は62名、その者が率いる登録者、つまり離脱者は997名と記され、差し引き残が322名と、「5代目山健組」名簿とぴったり一致する。

 兵庫県警担当の記者が言う。

「2つの名簿とも山健組が警察に出している数字より低めのようです。だから、明らかに実態を正直に反映した内部名簿が元になっている。内部告発のデーターです。

 結局、ここまで勢力が落ちたのは中田新組長が不人気のせいでしょう。おまけに内部にはまだ様子見の組員がいるらしい。中田新組長は山健組を6代目山口組に復帰させるんじゃないかという観測もあり、今後、組運営がどうなるか、一応内部に留まって様子を見ている連中がいる」

 山健組の自壊はまだ打ち止めではないというのだ。今後さらに縮小が予想され、そうなると当然、神戸山口組全体が先細りになり、組織を維持することさえ難しくなる。

 最終的には今の三つ巴の睨み合いから、六代目山口組と任侠山口組の2極対立に変化していく。どちらにしろ持久戦になることは間違いなく、その過程で山口組全体が深く沈んでいくことは間違いないと見られる。