331)半グレにもヤクザにもしのぎが細る厳しい冬(17年12月25日)


 半グレたちの稼ぎ(シノギ)に頭打ち感が出てきた。

 14年ごろに始まる金塊密輸の消費税タダ取り戦法も、ほぼ終焉を迎えようとしている。日本入国(帰国)時の税関による警戒と罰則が強まったからだ。従来は出国時だけだった金属探知機を入国時にもくぐらせる。

 あるいはエックス線での手荷物透視を入国時にも行う。金塊無断持ち込みに対する罰金を1000万円以上に引き上げる—など、密輸を発見・摘発された場合、シノギとしてペイする域を超え始めたからだ。

 半グレとしては新しく稼げるシノギを見つけ、創り出さねばならない段階だが、何をやったらいいか、新シノギが見つからない。ビットコインなど仮想通貨に対しては早くから手を延ばし、取り組んではいた。

 高齢者に対しては一見分かりやすいよう投資詐欺風に変型したり、ほとんど日本では知られていない銘柄の仮想通貨を持ち込んだりだが、ビットコインが実際に暴騰して、ヘタな細工は吹き飛んでしまった。

 この暴騰でえらく儲けた半グレもいるが、彼らは今、同じビットコインでも、違法性がほぼないマイニング(発掘=計算の実行による通貨の発行)に注力している。つまり大量のコンピュータや冷却装置を備えた工場を中国などに設け、フル稼働させて新コイン獲得という報酬を得ている。

 歴とした事業であり、少なくとも10億円単位の投資と技術者を必要とする。半グレたちの中でもごく一部の勝ち組は堂々オモテ世界に通用する実力を身につけはじめている。

 だが、大多数はそのときどきの流行りを追いかけるのが精一杯である。ヤミ金の従業員、オレオレ詐欺の集団的詐話師、危険ドラッグの輸入・加工・販売。中国へのプラセンタ(ヒト胎盤由来の注射薬)密輸出、そして金塊密輸入の運び屋と来たが、この後、めぼしい飯のタネが見つからない。

 相変わらずオレオレなど特殊詐欺は盛んだが、これもATMや架空口座、ユーパック、レンタル携帯などの利用制限、高齢者への啓発などが広まり、先細り状態にある。

 半グレがアイデア不足なら、暴力団はもっとシノギのネタに苦しんでいる。彼らの主要なシノギは今や覚醒剤の密売だけといって過言ではない。
 資力のある者、有力なスポンサーのいる者だけが闇カジノの経営やネットカジノの経営に手を出せているが、それも警察のモグラ叩きに耐えて、新規出店を続けなければならない。

 ヤクザ、半グレにとっても厳しい冬なのだ。