296)ならず者の最後の避難所愛国心の大ボスは誰か(17年4月3日)


 森友学園問題は今後どう展開するか予断を許さないが、中間総括的にいえば、「愚者たちのやくたいもないバカ騒ぎ」ではないのか。

 塚本幼稚園では園児たちに「君が代」を歌わせるばかりか、教育勅語まで唱えさせ、運動会では「安倍首相がんばれ、安保法制国会通過よかったです」と言わせていた。

 安倍昭恵夫人は塚本幼稚園で講演、「園児たちは大変行儀がよく、元気です」「こちらの教育方針は大変主人も素晴らしいと思っている。(卒園後)公立小学校の教育を受けると、せっかく芯ができたものが揺らいでしまう」とまで褒め上げ、新設予定だった小学校の名誉校長まで引き受けた。

 安倍首相も、「妻から(籠池)先生の教育に対する熱意は素晴らしいと聞いている」と評価していた。

 少なくとも塚本幼稚園では戦前回帰の奇怪な教育が実施されていたわけで、アナクロ思想の安倍首相や夫人にとってはさぞかし我が意を得た思いだったろう。まして籠池氏は「安倍晋三記念小学校」という命名まで考え、安倍首相は遠慮したものの、内心、満更でなかったにちがいない。

 両者は相思相愛、互いにエールの交換をして蜜月だったが、保身と話の行き違いから仲間割れして、今では籠池氏を葬り、小学校の創立を吹き飛ばし、幼稚園も閉鎖寸前、大阪府や大阪地検も尻馬に乗って、徹底的に籠池一家を痛めつけに掛かっている。

 安倍夫妻も籠池夫妻も松井一郎大阪府知事も安易に愛国主義を鼓吹する右翼と言っていい。「愛国心とは、ならず者たちの最後の避難所である」という言葉がある通り、彼らの本質は暴力団に類する「ならず者」だから、簡単に仲間割れして、互いに互いをつぶし合う。

 まことに結構なことである。彼らの相剋により幼稚園児に「いったん緩急あれば義勇公に奉じ、もって天壌無窮の皇運を扶翼すべし」と唱えさせる気色の悪い光景は、塚本幼稚園に関するかぎり消失しそうだ。

 彼らの仲間には財務省や国交省の高級官僚も入っている。が、安倍夫妻の思惑を「忖度」して、受けをよくしたいと願う茶坊主ばかりだから、やはりならず者たちの使いパシリと言っていい。彼らは大いに責任をなすり付け合い、互いに互いを糾弾すべきだろう。

 だが、ならず者の中にもボスがいる。この事件の大もとには「戦前の日本に戻したい」という暗愚の宰相・安倍のよこしまな思いがある。安倍をしっかり巻き込み、倒すことでしか事件は終熄しない。